どーも!itoです。
雲南省出身の妻と結婚し、今も雲南で暮らしています。
突然ですが、いつの時代も「引き裂かれる恋の物語」は人の心をとらえてやまないですよね。
「織姫と彦星」「ロミオとジュリエット」はとても有名ですが。。
アーシーマの物語を
聞いたことありますか?
中国雲南省の少数民族に語り継がれる物語なのですが、
これがなんとも泣けてくる物語なんです。。
今回はそんなアーシーマの物語を皆さんにお伝えしていきたいと思います。
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日本ではほとんどの人が知らない話だよ!
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少数民族に語り継がれる「アーシーマ」とは?
アーシーマとは雲南の少数民族である彝族の少女の名前です。
中国語では阿诗玛と表記します。
学者たちの意見は様々で正確な年代は分かりませんが、彼女の物語には数千年の歴史があると言われています。
物語の結末は伝説チックですが、恐らく元になった出来事が本当にあったのではないかと推測されます。
アーシーマの伝説のあらすじ
阿诗玛と阿黑の恋が無残にも引き裂かれてしまうというのが伝説のメインテーマです。
昔、イ族の貧しい家庭にとても美しい女の子が生まれ、両親はその子を「アーシーマ」と名付けました。
阿诗玛には幼い時からともに育った幼馴染の「阿黑」がいて、彼らはお互いに恋しあい結婚を誓います。
しかし、年に一度の祭りの際、地元の大金持ち「热布巴拉」の息子「阿支」も阿诗玛を好きになってしまい、繰り返し阿诗玛を誘惑します。阿诗玛の誘惑に屈しない様子をみた阿支は父親に頼んでむりやり彼女と結婚するように取り付けます。
その後、阿支と阿黑は阿诗玛をめぐって歌・木切り・種まきなどで対決しますが、すべて阿黑が勝ってしまいます。怒り狂った热布巴拉は三匹のトラをつかって阿黑を殺そうとしますが、阿黑はそれもすべて射止めてしまいます。
阿诗玛が自分の息子の嫁になりえないと分かった热布巴拉は二人が川を渡ろうとしていた時に洪水が起こるようにし二人を流し去ってしまいます。
阿黑は助かりますが、阿诗玛を見つけることは出来ませんでした。
こうして二人の恋は無残に引き裂かれてしまいます。。
うぅ、涙が止まらぬ。。
仙人、お歳のせいですかね。。
でも、この話には続きがあり物語の結末はこうです。
一人の娘がアーシーマを救い出しますが、彼女は大きな岩に変わってしまいます。
アーシーマは岩になり、それ以来彼女に向かって呼びかける人にこだまとなって応えるようになりました。
彼女のこだまは呼びかける人の心の中でいつまでも響き渡ります。
ざっくり言うと、お金持ちのボンボンが美しい娘を横取りしようとする話。。
この話を聞いて全くの作り話だと感じましたか??
細部や最後の部分はともかく。。
けっこう
ありえそうな話!!
( `ー´)ノ
心を痛めたイ族の人たちが忘れないようにと語り伝え始めたのではないでしょうか。
お父さんの性格もワル過ぎ…
こんな意地悪な人今の時代もいますよね!
でも、いつの時代も人は純粋に惹かれあう二人の味方です!!
アーシーマの伝説はいまでもイ族に受け継がれている
アーシーマの伝説はいまでもイ族に受け継がれています。
例えば、今でもイ族の女性をほめる時に「アーシーマ」という表現を使います。
アーシーマは美しく、健気で、
一途な女性の代名詞。
日本でも美しい女性を「○○小町」と言ったりするのと似ているね。
平安時代の美女・小野小町から来ているんでしょ?
「アーシーマと阿黑」は石林のマスコットキャラクターにもなっています。
石林市内の公衆トイレの案内だけど、左下のがアーシーマとアーヘイだよ。
二人の物語は今でも
人を引き付けてやまない
なぜ、アーシーマの伝説は日本での知名度が低いのか?
実は冒頭でも言及した「織姫と彦星」ももともとは中国の伝説です。
では、なぜ同じ中国発祥の伝説でもアーシーマの物語は日本での知名度が低い(ほぼ0)のって思いませんか??
実は、アーシーマの物語は最近まで中国人でも知らない人が多かったんです。
理由は2つ。
- イ族は少数民族
- ずっと歌を通して語り継がれてきた
✔イ族は少数民族
中国の大部分が漢族であるのに対し、イ族は少数派。しかも、もともと独自の言語を持っているためずっと内部で伝わってきたという歴史があります。
✔ずっと歌を通して語り継がれてきた
正式に書物にまとめられたりせず、ずっと歌を通して伝わってきたという歴史があります。しかも、イ族の言葉で歌われるから、他の人は全く分からない。。
近年、中国政府は少数民族の文化に対して保護政策をとるようになっており、雲南の人であればイ族でなくても阿诗玛を知っている人がほとんどという状況になっています。
アーシーマと石林の関係
では、アーシーマと石林の間にはどんな関係があるのか。。
感の良い人は
もう気付いているはず
先ほど、物語の結末をお伝えしましたよね。
一人の娘がアーシーマを救い出しますが、彼女は大きな岩に変わってしまいます。
アーシーマは岩になり、それ以来彼女に向かって呼びかける人にこだまとなって答えるようになりました。
彼女のこだまは呼びかける人の心の中でいつまでも響き渡ります。
アーシーマが「岩」になったというのがポイントです。
そう、アーシーマが変わってしまったその岩が「石林」という訳です。
石林を訪れる人は岩を見つめながら数千年前に生きていたアーシーマに思いをはせます。
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アーシーマの物語がこの世から消えてしまう前に…
アーシーマのことを知っているという人はどんどん増えていますが、彼女の物語を育んできたイ族の文化が急速に無くなっているという現実があります。
政府の進めてきた同化政策によって独自の言葉を理解できるという人がどんどん減っています。専門的に勉強する人以外は全く分からないという状況になっていくと考えられます。
僕のイ族の友人も言葉は話せるけど、読み書きは出来ないって言ってたよ。
石林に行けば、イ族のおばあちゃんたちが歌をうたいながら踊っている様子を見ることが出来ます。恐らく、彼女たちよりも若い世代は真の意味でのイ族の文化を知りません。
イ族の文化がなくなってしまう前に。。
アーシーマの物語がこの世から消えてしまう前に。。
石林に急いで
行ってください!!
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まとめ
今回は中国雲南省の少数民族に語り継がれる「阿诗玛」の物語についてお伝えしてきました。
ポイントは3つ。
- アーシーマとは少数民族・イ族の少女
- アーシーマと石林は切っても切り離せない
- 物語が消えてしまう前に石林に行こう
もっと詳しく知りたいという方には私が直接、分かる範囲でお伝えします!
このブログの「お問い合わせ」もしくはインスタグラム経由で連絡していただければ、返信させていただきます。
是非、あなたも数千年前の恋に思いをはせてみてください!!
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